今回は、e元素のキーボード「Hz-61」のレビューをしていきます。
今回紹介する「Hz-61」は、e元素が激安のラピッドトリガー搭載のキーボードを出していたので気になって購入してみました。
前からラピッドトリガーなどが搭載されているキーボード(磁気式)があるのは知っていて使ってみたいと思っていましたが、普通のキーボードに比べて値段が高い(2万~4万円)ので、興味はあっても手は出せませんでした。(最近は性能よりも見た目や使い勝手重視のキーボードを使ってました。)
しかし、今回ラピッドトリガーなどが搭載されているにも関わらず1万円以下で発売されて使ってみたいと思いました。
自分みたいに試しにラピッドトリガーのキーボードを使ってみたいと思った方にはおすすめキーボードだと思います。なのでこの記事を見て自分にあっているかを確認しながら見て下さい。
外観と製品の紹介
「Hz-61」は、2024年にe元素から発売されたラピッドトリガー対応のゲーミングキーボードです。
また、「Hz-61」と性能が同じでサイズやカラーが違う「Hz-68」もあります。(Hz-68はサイズが65%サイズでカラーがホワイトになります。)
矢印キーやキーの数が多いく使い勝手が良く、ホワイトモデルが良い方はこちらもおすすめです。
スペック
スイッチの構造 | 磁気式 |
キーの数 | 61キー |
キーボードサイズ | 60%キーボード |
寸法 |
幅:270×奥行き:120×高さ:30mm
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配列 | 英語配列 |
アクチュエーション ポイント |
0.1mm~4mm可変
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キーキャップ |
ダブルショットPBTキーキャップ
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重量 | 600g |
本体カラー | グレー |
接続方法 |
有線接続(USBタイプーC)
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ライティング |
ライティングあり
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製品と付属品
製品について
見た目はキーキャップが角ばっておらず丸い形状でカラーは薄いグレーと濃いグレーの2色です。
天板(プレート)もグレーで素材は樹脂製になっています。
左側面には、USB(type‐c)ケーブルを繋げる所があります。(ゲーブルを繋ぐ所は背面ではなく、左側面にあるので人によっては不便に思うかも。)
PCに接続することでライティングが付きます。
また、フローティングデザインなので、ライティングを付けた際にはキレイに見えると思います。
裏側には、滑り止め4つ(スタンドを含む)とスタンドがあります。
スタンドは1段階の調節が可能です。
スタンドの先端にも滑り止めが付いていますが、滑り止めが弱くキーボード自体も軽いため、スタンドを立てて使うと少し滑りやすく感じました。
付属品
・USB タイプ-C to USB タイプ-A ケーブル(1.6m) ・交換用のキーキャップ(2個) ・キーキャッププラー/キースイッチプラー ・説明書(英語と中国語)
USBケーブルについて
付属してくるUSBケーブルのtype‐Cの方は先端がL型になっており、デスクの邪魔になりづらい設計になっています。
背面ではなく、左側面なので従来のケーブルを使用すると横に長くなってしまいケーブルが邪魔になる可能性があります。
キーキャッププラー/キースイッチプラーはキーキャップやキースイッチを取るための道具です。
性能と使用感
ライティング
本体でできるライティングと設定
ライティング
FNキーと右ALTキーを同時に押すことでライティングを変えることができます。
ライティングパターンは14種+カスタムライトで15種類あります
(下の動画の15パターン目がカスタムライトになります。)
光は十分ですが透過式のキーキャップではないので、上から見ると明るさは控えめな気がしました。
本体でできる設定
FN+M=明るさ調節(5段階) FN+<=ライティングの速度(5段階) FN+バックスペース=カスタムライト FN+スペース=ライティングON-OFF FN+タブ=白色のライティングになる FN+Win=Windowsロック機能 FN+ESC=リセット(3秒間押し続ける)
キースイッチ&キーキャップ
キースイッチ
キースイッチはREDRAGON(自社製)の磁気式キースイッチです。
磁気式キースイッチなので、アクチュエーションポイント可変(0.1~4mm)やラピッドトリガー機能の設定ができ、ゲームに適しているキースイッチです。
また、押下圧に関しては記載がなかったため不明ですが使用した感じでは軽めの方だと思いました。
また、ホットスワップ(キースイッチを交換できる機構)対応。付属品にキースイッチが2つ付いているので壊れた際にも交換ができます。
※ホットスワップは対応していますがスイッチ自体が独自スイッチなため、2つ以上壊れた際には交換するスイッチがほぼ無いです。
キーキャップ
キーキャップは、PBTキーキャップで、耐久性が高く、質の良いキーキャップが採用されています。
また、ダブルショット製法のダブルショットPBTキーキャップのため、より耐久性が高く、特別な製法で印字が消えないキーキャップです。
しかし、キーキャップの印字は透過せず、印字部分には初めから色が(みどり色?)塗ってあります。
打鍵感/打鍵音
打鍵感は軽いタッチで押しやく、打鍵音も心地よい音で自分的には使っていて気持ち良いキーボードだと思いました。
しかし、打鍵音の音自体は大きく押下圧も軽いため底打ちをしやすく、大きな音がなりやすいとも思いました。
静かなキーボードが欲しい方にはおすすめしづらいキーボードです。
「Hz-61」の特長
コスパの良さと機能面の豊富さ
他社でラピッドトリガー搭載のキーボードを購入しようとすると2万~4万円するキーボードが1万円で買えてしまいます。
1万円以下でラピッドトリガー対応の磁気式キースイッチが搭載のキーボードはコスパが良すぎます。
また、専用のソフトウェアの設定ではラピッドトリガー機能だけでなく、アクチュエーションポイント可変や1回のキー入力で2つのアクションを起こせる機能など設定も豊富にあります。
コンパクトでゲームに特化したサイズ
「Hz-61」は60%キーボードでサイズは「幅:270×奥行き:120×高さ:30mm」と小さくデスクが狭い方やマウスを良く動かす方にはおすすめなサイズになっています。
その分キー数は61キーと少なく(矢印キーなどがない)使い勝手が悪くなってしまいますが、専用のソフトウェアやキーボードに備わっているショートカットキーがあるため、コンパクトながらも使いやすいキーボードになっています。
ショートカットキー
専用のソフトウェア
「e元素 Hz-61」は、e元素専用のソフトウェアに対応しており、様々な設定を行うことができます。
専用のソフトウェアのダウンロードはこちらから
リンクを開いたら自分が購入した(Hz-61用などの)専用ダウンロードリンクを選択してください。
専用のソフトウェアは海外サイトなのでご注意ください。
また、専用のソフトウェアを入れないと細かな設定やラピッドトリガー機能・アクチュエーションポイントの可変の設定はできません。(しかし、一度設定をしてしまえばキーボード上に設定が保存されます。)
キーカスタマイズ
キーカスタマイズでは、キーに別のキーを割り振ることができます。
使い方は変更したいキーを選択して下にある変更キーを選択し変えたいキーを選び(日本語配列用のキーもあります)右下のダウンロードを押すことで変えることができます。
変更キーだけでなく各種様々な設定ができ、マクロやマルチメディアを入れることも可能です。
また、ショートカットキー(FN+FNレイヤー)の設定を増やすこともできます。
トリガ設定(!ここが重要!)
トリガ設定では、ラピッドトリガーやアクチュエーションポイントの設定をすることができます。
使い方は変更したいキーを選択して左下からアクチュエーションポイントとラピッドトリガーのON-OFFの設定ができます。(キーの複数選択可能)
アクチュエーションポイントは0.1~4.0mmの中から0.1mm単位で変えることができます。
ラピッドトリガーはクイックトリガにチェックを入れることでラピッドトリガーをONにでき、反応点は0.1~2.0mmの中から0.1mm単位で変えることができます。
また、リセット(キーを戻す時・離した時)もあり、こちらも同様に反応点は0.1~2.0mmの中から0.1mm単位で変えることができます。
最後に設定の横にある適応を押すことでキーボードに反映されます。
使用感(アクチュエーションポイントとラピッドトリガー)
アクチュエーションポイント
アクチュエーションポイントは0.1mmにしています。
アクチュエーションポイントを0.1mmにしているにも関わらず軽く押してもたまに反応しない時がありました。
押している場所によって反応したりしなかったりしているっぽいです。(これは致命的!)
やはり他の磁気軸のキーボードに比べて反応点が安定していない気がします。
ラピッドトリガー機能
アクチュエーションポイント・ラピッドトリガー共に0.1mmにしています。
ラピッドトリガー機能は問題なく使えている印象ですが、アクチュエーションポイントに問題があるため、ラピッドトリガーを十分に活用しきれない。
まとめ
やはり高級なラピッドトリガー付きのキーボードに比べるとキースイッチの安定性などに問題があるものの早いことには変わりはなく問題なく使えていると思います。(使ってみてもあまり分からなかった)
また、自分はラピッドトリガー付きのキーボードを持っていなかったので、持っている友達(Apex PRO TKL)に貸して使用してもらいましたが、違和感なく使えたと言っていたので、性能面だけを見るのなら圧倒的コスパの良いキーボードだと思います。
高度なキー
高度なキーでは、DKS・MT・TGLの設定ができ、新規作成から作ることができます。
DKSでは、1つのキー4つの機能を割り当てることができます。
左から順に押した時に2種類と押し切って返ってくる時に2種類の計4つにキーを割り当てることができます。
初めと終わりの反応点を変えることもできます。(0.1mm~3.6mmの中から0.1mm単位で)
また、複合キーに変えることで複数同時押しも可能です。
MTでは、クリックした時と長押しした時で別のキーにすることができます。
また、長押ししている時間も調整できます。
TGLは、選択したキーが1度押しただけで押しっぱなしモードになります。(もう一度押すと止まります。)
この設定は先程見たキーカスタマイズの方に反映させることができ、自分で作った割り振ることもできます。
ライトの設定
ライトの設定では、ライティングの細かい設定をすることや自分でライティングを作ることができます。
基本的には本体でできるライティングパターンと同じですが、ライトの設定では色を変えることやカスタムライトの設定が行えます。(ライティングも1種類増えています)
また、ここで設定を行っておけば本体でのショートカットキーにもライティングが反映されるため、専用のソフトウェアを開かなくて良くなります。
ライティングはカスタムライトを含むと16種類から選ぶことができます。
パフォーマンス構成
パフォーマンス構成では、Windowsロック機能の設定を行うことができます。
Windowsロックだけでなく、SHIFT+TAB・ALT+TAB・ALT+F4を無効にすることもできます。
マクログループ
マクログループでは、マクロを作ることや設定をすることができます。
注意点
専用のソフトウェアにあるリセットは、専用のソフトウェアで設定した全てをリセットしてしまうので注意です。
気になった所
パッケージに載っていることはほんと?
①に書いてあることは違います。(アクチュエーションポイント0.2~と書いてありますが、実際は0.1からです。)
②ポーリングレート8K(8000Hz)はほんと?
検証する方法がわからなかったのでどうなのかわかりませんが8K(8000Hz)なら最新のキーボードに並ぶぐらい早いキーボードになります。
しかし、PCに負荷がかかることもあるため専用のソフトウェアで切り替える機能は欲しかったです。
キーキャップはダブルショットPBTキーキャップで性能は良いのですが、キーキャップ自体が肉厚で重めのキーキャップなので速さを求めるこのキーボードにはあまり相性が良くないと思いました。
また、ライティング付きのキーボードでフローティングデザインなのになぜかキーキャップの印字部分は透過せず色が初めから塗ってありライティングを付けてもあまり目立ちません。
キーキャップの印字が大きく、形は丸くて変わっていて全体の見た目も好みが分かれるような見た目になっている気がします。
なので個人的にはキーキャップを変えることをおすすめします。配列は英語配列なので種類も豊富で良く自分にあったキーキャップを付けることができます。
まとめ
安く磁気軸の(ラピッドトリガー搭載の)キーボードが欲しい方や試してみたい方におすすめなキーボードだと思いました。キーキャップの見た目(白が好き)や矢印キーを重視するならHz-68もおすすめです。
どちらの製品も見た目の面では2~4万円するキーボードにはどうしても勝てませんが、性能面だけを見れば優秀なキーボードだと思いました。
ラピッドトリガー性能を感じやすいVALORANTなどのゲームをやっている人でラピッドトリガー搭載のキーボードを使ってない人が試しに使ってみるには良いと思いました。